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畳のチャタテムシが殺虫剤で減らない理由とは?湿度70%を境に変える対策の順番 

2026/8/20

  • 害虫駆除

畳のチャタテムシが殺虫剤で減らない理由とは?湿度70%を境に変える対策の順番 

まずはじめに、重要な点をお話すると、畳のチャタテムシが減らない原因は殺し方ではなく、手をつける順番にあります。

チャタテムシ駆除の経験が豊富にある一般社団法人全国鳥獣害・衛生防除協会が、畳のチャタテムシ駆除について徹底解説していきます。

畳のチャタテムシが殺虫剤で減らないのは、殺し方が悪いからではない

畳のチャタテムシが殺虫剤で減らない理由

チャタテムシは畳やその周辺にできたカビを餌にしているため、餌が残っている状態で成虫だけを殺しても、短い間に個体数がもとへ戻るということを冒頭に理解してください。

東京都保健医療局は、チャタテムシについて「成虫・幼虫ともカビや動植物質の細片を食べ」「やや湿度の高い環境を好みます」と記しています。姿については「体長1ミリメートルほどの淡黄色~淡褐色をした小さな虫で、よくダニと間違えられます」とされています。 

出典:東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」

餌になるカビが畳表の内側や裏側に残っているかぎり、そこは発生源になり続けるので、畳の表面にいるチャタテムシのみを退治しても根本的な解決にはならないということを理解してください。

畳のチャタテムシを完全に駆除するには、湿度の高い環境自体を無くし、チャタテムシが生息しづらい環境に変えていく必要があるということです。

湿度70%を超えると畳のチャタテムシ駆除には悪影響がある

厚生労働省は建築物の衛生基準として相対湿度の上限を70%と定めており、この数字がチャタテムシの餌となるカビの出やすさを判断する目安になります。 

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」(昭和45年政令第304号)第2条第1項第1号イの表は、空気環境の基準として「相対湿度 四十パーセント以上七十パーセント以下」と定めています。温度は18度以上28度以下、二酸化炭素の含有率は百万分の千以下です。 

出典:厚生労働省「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」

湿度70%を超えると畳のチャタテムシ対策が必要

70%という数字はチャタテムシの生死が分かれる数字でもありませんが、目安として使える理由があります。

行政が「ここを超えると衛生上の問題が出やすい」と線を引いた値であり、しかも家庭用の湿度計で測れる値だからです。畳の対策では、この70%を「越えたら手を打つ」の合図として扱うと、判断が具体的になります。

項目

基準・平年値

政令が定める相対湿度の範囲

40%以上70%以下

政令が定める温度の範囲

18度以上28度以下

東京の年平均相対湿度

65%

東京の1月の相対湿度

51%

東京の6月の相対湿度

75%

東京の7月の相対湿度

76%

出典:厚生労働省「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」

畳のチャタテムシ対策のSTEP別手順

畳のチャタテムシ対策は、餌になるカビを取り除いて畳を乾かし、そのうえで残ったチャタテムシを減らす順番で進めるのがベストな対応です。

東京都保健医療局は対策として「通風と乾燥、掃除などの基本的な環境対策を行い、個体数を増やさないようにしましょう」としています。

出典:東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」

清掃と通風・乾燥を先に行うことが重要で、対策の手順は次のとおりです。

  1. 畳表と畳の裏、押し入れ、窓枠まわりの汚れとカビを取り除く

  2. 敷物や荷物を外し、畳が空気に触れる状態にして乾かす

  3. それでも残っている個体を、掃除機や薬剤で減らす

普通に対策すると3番目の打ち手から入ってしまうと思います。目に見える虫がいちばん気になるので、それは当然なんです。

ところが1と2を飛ばして3から入ると、餌と湿気が残ったまま個体だけが減るので、数週間で元に戻ります。 シロアリ対策で薬剤をまいても、床下の湿気を残したままでは再発を止められないのと同じ構図です。なので、この3つの順番を守って対策を進めるようにしてくださいね。

ここまで読んで、”チャタテムシの駆除ってめんどうだな”、と感じてプロの駆除会社に依頼を検討している人は、一般社団法人全国鳥獣害・衛生防除協会にご相談ください。

畳の状態によって対策は変わる

畳のチャタテムシ対策で最初に手をつける場所は、畳の新しさ・敷物の有無・換気のしやすさ・住まいの権利関係のどれが効いているかで変わります。 理由としては、畳の状態が違えば、餌と湿気がたまっている場所も違うからです。それぞれ詳しくみていきましょう。

畳の上にカーペットやゴザを敷いている場合

畳の上に敷物を敷いている状態は害虫被害が出やすい条件です。理由は、敷物は畳表が乾く経路をふさいでしまうからです。 

この場合にまずやることは敷物を外して、畳表が空気に触れる状態に戻すことです。

荷物を置いたままの和室で、換気しにくい場合

荷物を床に直置きした和室では、畳と荷物の接地面に湿気が残るため、窓を開けられない住まいでも空気の通り道をつくる対応をしてください。

仕事で家にいる時間が短い、周囲に虫が多くて窓を開けたままにできない、という条件が重なると、通風そのものが難しくなります。 押し入れの中身を年に1度は出し、畳と壁のあいだに隙間をつくるという対応も合わせて行うと良いです。

賃貸で、自分の判断だけでは畳に手を入れられない場合

賃貸住宅では畳の交換や薬剤処理が原状回復の扱いに関わるため、自分でできる清掃・乾燥と、管理会社へ伝える内容を分けて考える必要があります。 

管理会社からに虫の駆除を依頼する際は、いつから発生しているか、畳がどのような状態か、自分でこのような対策をしたが被害がなくならない、といった点を管理会社に伝えるようにしましょう。

畳の虫に刺されたと思ったら、本当の原因は何なのか?

チャタテムシは人を刺さないため、畳の上で刺された心当たりがある場合は、チャタテムシを餌にしているツメダニを疑うことになります。 

ツメダニは畳などに発生したチャタテムシや他のダニを餌とし、ツメダニが畳などにたくさん発生すると人を偶発的に刺して被害を起こします。

出典:豊島区「室内で問題となるダニ」

整理すると、刺されるという被害はチャタテムシが直接起こしているのではなく、チャタテムシが増えた結果としてツメダニが増えることで起きるということです。

  • チャタテムシは体長1ミリメートルほどで、カビや動植物質の細片を食べ、人を刺さない

  • ツメダニはチャタテムシや他のダニを餌にし、たまたま人を刺すことがある

  • したがってチャタテムシを減らすことが、そのままツメダニ対策になる

なお、皮膚に出た症状がどの虫によるものかを見分けるのは医療機関の判断領域ですので、かゆみや炎症が続く場合は、虫の特定より先に受診を優先しましょう。

チャタテムシが大量発生すると、実際問題、防除しきるのは難しいのが実情です。

自分でできる対策は、通風と乾燥、掃除などにより湿度の低下や餌をなくすことで、それでも発生がおさまらない場合は、専門の害虫駆除業者を頼るようにしてください。

参考:東京都保健医療局「チャタテムシとシミ」

畳のチャタテムシでお困りならご相談ください

湿度をコントロールしても「去年と同じことが起きている」「発生源がどこか分からない」そう感じたら、害虫対策の専門家に見てもらう段階です。

どこに相談すればいいかわからないという人は、ぜひ一度当協会までお問い合わせください。