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ムクドリの撃退音はどれが効く?撃退音を使用する際の注意点も解説  

2026/8/21

  • 害鳥駆除

ムクドリの撃退音はどれが効く?撃退音を使用する際の注意点も解説  

この記事にたどり着いた人は、ムクドリが嫌がる音で撃退する方法を知りたいという人が多いと思います。

本記事では、数多くのムクドリ駆除に対応してきた一般社団法人全国鳥獣害・衛生防除協会が解説をしていきます。

ムクドリの撃退音は、どの音が効いてどの音が効かないのか

ムクドリの撃退音には天敵の声・突発的な破裂音・装置が出す高周波音の3種類があり、どれも鳴らす条件が揃わなければ効果は出ません。 

音そのものに優劣があるというより、鳴らす場所と相手となるムクドリの慣れ方次第で結果が変わるので、その点は冒頭に理解しておいてください。

農研機構は鳥の声を使った防除機器について、単調な音声の繰り返しによって慣れによる反応低下を起こしやすいと指摘していますので、どの音を選んでも、同じ鳴らし方を続ければ効き目は落ちていきます。

音の種類

効き方

効かなくなる条件

天敵の警戒声・遭難声

聞いた鳥がその場から逃げる

その天敵が生息していない地域では反応が確認されていない

拍子木・爆竹などの破裂音

驚いて一斉に飛び立つ

住宅地では鳴らせる時間と場所が限られる

装置が出す高周波音

居心地の悪い空間をつくる

障害物に遮られる。近隣の人にも届いてしまう

天敵の声(アラームコールとディストレスコール)によるムクドリ対策

アラームコールとは、鳥がタカなどの天敵を見つけたときに発する警戒の声で、ムクドリを含む複数の種がこの声に反応します。

一方のディストレスコールは、天敵に捕まったときに出す遭難の声を指します。 

農研機構の研究では、この2つを聞いたムクドリが実際に逃げる行動が観察されました。アラームコールを聞いた鳥はただちに茂みへ逃げ、ディストレスコールでは数秒間まわりを探してから逃げたと記録されています。ちなみに、逃避が起きた率は、アラームコールのほうが高かったとされています。 

出典:農研機構「オナガの警戒声と遭難声は複数種に追い払い効果がある」

天敵の声によるムクドリ対策

拍子木や爆竹のような突発音によるムクドリ対策

拍子木や爆竹のような突発音は、自治体のねぐら対策で使われてきたとされる方法ですが、住宅地に住む個人が使うには制約が大きすぎます。

装置が出す高周波音によるムクドリ対策

高周波音を出す装置は、人が近づけない高さの樹木にも音を届かせられる点が利点ですが、その音は鳥だけに届くわけではありません。 

「人には聞こえない音だから、近所に迷惑はかからないだろう」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実際の運用では、そうならなかった記録が行政側に残っているんです。 

ここまで解説してきたように、ムクドリの嫌がる音というのは確かに存在しますが、対策の難易度はそこそこ高いのが実態です。根本的な対策をプロの害鳥駆除会社に任せるのも一手ですので、どこに相談すればいいかわからないという方は一般社団法人全国鳥獣害・衛生防除協会にご相談ください。

天敵の声が効くのは、オナガが暮らす地域だけ

天敵の声を使った追い払いは、オナガが生息している地域でしか効果が確認されていません。 

農研機構は、「オナガの声に対する他種の逃避反応は、オナガの生息地域でのみ観察された」としています。そのうえで同じ資料は、オナガが生息する地域を甲信越から関東、東北地方としています。

なので、西日本にお住まいの方が同じ音源を手に入れても、研究で確認された効果はそのまま当てはまらないということです。効かないと証明されたわけではありませんが、確認されていない以上、期待値は下げておいた方がいいでしょう。

同じ資料には、ほかにも条件が記されています。

  • 50m以上離れた場所から、オナガ自身と同程度の音量で流す

  • オナガよりはるかに大きく天敵が異なるカラス類には、効果が期待できない

  • 果樹などの樹上にいる鳥に対しては効果が少ない

なお、この研究は1997年度の成果情報であり、資料そのものに「情報が古くなっております」という注記が付いていますので、その点は注意してください。 

出典:農研機構「オナガの警戒声と遭難声は複数種に追い払い効果がある」 

自治体のムクドリ対策の事例

兵庫県加古川市が高周波音の装置を設置してムクドリ対策を講じた事例があるのでご紹介します。

兵庫県加古川市は駅前商店街のケヤキに高周波音の装置を設置しましたが、効果が出るまでにおよそ1か月かかっています。 同市が公開している経過は、次のとおりです。

  1. 6月16日、装置を設置。19時ごろに大群が飛来し、立ち去らなかった

  2. 6月18日から19日、装置を南側へ移し周波数も変更したところ、近隣から体調不良の連絡が入り元の周波数に戻した

  3. 7月3日、ケヤキの葉が茂って音が届きにくいと判断し、商店街が枝を剪定した

  4. 7月8日、装置をアーケードの上へ移設し、近隣の建物に直接向かないよう調整した

  5. 7月17日、ムクドリの数が減り、大群が現れなくなった

装置を置いたから効いたのではなく、位置を2回動かし、周波数を戻し、木を剪定したあとに効いたというロジックです。

出典:加古川市「ムクドリ撃退高周波音大作戦(2024)」

音が届かなければ、装置は鳴っていないのと同じ

加古川市の実証で商店街が枝の剪定に踏み切った理由は、ケヤキの葉が茂りすぎて周波音が届きにくくなっていると考えられたためです。 

ご自宅で装置を使う場合も、装置と鳥のあいだに何があるかを先に確かめてみてください。雨戸、物置の屋根、生い茂った枝など、そうしたものが1つあるだけで、届き方は変わってきてしまいますので。

音が届かなければ、装置は鳴ってないのと同じ

ムクドリ対策の装置音は、騒音に注意が必要

加古川市は「ムクドリ撃退高周波音大作戦(2024)」で「周波音を変更してみましたが、近隣の方から周波音で気分が悪くなったとの連絡がありましたので、以前の周波音に戻しました」としています。 

大学の協力を得て行われた行政の実証でも、人のほうに影響が出て設定を戻しているくらいなので、人が住宅地で同じ装置を使うなら、この点はいっそう慎重に考えたほうがいいでしょう。 なので、集合住宅や隣家との距離が近い場所で音を使いたい方は、装置を使う前に近隣へ一言伝えておいた方が無難でしょう。

ムクドリの撃退音を鳴らしていいシチュエーション

音を鳴らしていいかどうかは、ムクドリが集まっている木を誰が管理しているかで決まります。 

あたり前ですが、他人の敷地や他人が管理している場所では無闇に音を鳴らすことは控えた方がいいです。

ムクドリの撃退音をならしていいシチュエーション

ムクドリがいる木が自分の敷地にある場合

ムクドリが集まる木が自分の敷地にあるなら、音と剪定を組み合わせられるため、打てる手はほかのどの状況よりも多くなります。 

兵庫県加古川市の記録が示したように、枝葉は音を遮りますので、装置を追加する前に、まず枝を透かして音の通り道をつくってください。加古川市の事例で、装置の調整と並行して剪定を行っていることを踏まえると、剪定は音より先に手をつける価値があります。

木が公園や街路樹など公共の場所にある場合

木が公園や街路樹にある場合、その木に手を加えることも装置を設置することもできないため、できるのは管理者に動いてもらうことだけです。 この場合に取るべき行動は、管理者への連絡で、例えば役所の土木総務課などがあたります。

街路樹なら道路の管理部署、公園なら公園の管理部署というように、窓口は木の種類と管理主体で変わります。「役所に言っても動かないだろう」と諦めてしまう方は少なくありませんが、被害の場所と時間帯を具体的に伝えると話が進む可能性がありますのでダメ元でも一度連絡してみるといいでしょう。

隣家の木にねぐらができている場合

隣家の木にねぐらができている場合、自分の敷地から音を出すという選択肢は残りますが、その音は必ず隣家にも届きます。 まずは隣人の人と相談し、くれぐれも相談する前に撃退音を鳴らさないようにしましょう。

すでに市販の装置を使ったが効かなかった場合

装置を使って効かなかった場合、機種を買い替えるより先に設置条件を1つずつ見直すほうが、原因に早くたどり着けます。 

装置の位置と周波数、遮蔽物と向きの4つを調整しながら効き目を測ってみてください。

同じ順番で確かめると、どこで止まっているかが見えてきます。それでも変わらない場合は、音以外の方法と組み合わせる段階に入っているといえます。判断に迷うときは、ムクドリ駆除の経験が豊富な専門の駆除会社に相談するようにしてください。

撃退音以外でのムクドリ駆除は法律違反に注意が必要です

音で追い払う行為そのものに許可は要りませんが、ムクドリを捕まえたり傷つけたり卵を採ったりする行為には、環境大臣か都道府県知事の許可が必要になるということを知っておいてください。 

撃退音以外でのムクドリ駆除は法律違反に注意

環境省は「捕獲許可制度の概要」で「鳥獣又は鳥類の卵については、狩猟により捕獲する場合を除いて、原則としてその捕獲、殺傷又は採取(以下「捕獲等」という)が禁止されています」としています。 

獲の基準そのものも、知事が定める鳥獣保護管理事業計画のなかに書かれており、以下のようになっています。

  • 音による追い払いは、捕獲等にあたらない

  • 鳥獣と鳥類の卵は、狩猟による場合を除いて捕獲・殺傷・採取が原則として禁じられている

  • 狩猟の対象になる鳥獣は46種で、ひなと卵は含まれない

  • 申請先と基準は都道府県ごとに異なるため、住んでいる自治体の担当部局に確認する

出典:環境省「捕獲許可制度の概要」

ムクドリの撃退音に関するよくある疑問

ご質問①. 殺さずに追い払いたいのですが、音だけで出ていってもらえますか? 

回答. 音だけで解決する場合もありますが、条件が揃わなければ難しいのが実情です。加古川市の実証では、装置の位置と周波数を調整し、あわせて樹木を剪定したあとに効果が出ています。音を単独の手段と考えず、ねぐらになりにくい環境をつくる作業と組み合わせてください。

出典:加古川市「ムクドリ撃退高周波音大作戦(2024)」

ご質問②. YouTubeなどの動画サイトで公開されている撃退音を流すだけでも効果はありますか? 

回答. 一時的に飛び立つことはあっても、同じ音を流し続ければ反応は落ちていきます。農研機構も、単調な音声の繰り返しは慣れによる反応低下を起こしやすいとしています。流す音を変えたり、時間帯を変えたりする工夫が欠かせません。 

撃退音によるムクドリ対策のまとめ

ムクドリの撃退音は、選ぶ音より鳴らす条件で結果が決まります。

装置の高周波音は障害物に遮られれば届かないという実証結果があるので、装置を使用する場合は、音を遮っている物をなくす対応も忘れないようにしてください。

一般社団法人全国鳥獣害・衛生防除協会は、これまでムクドリ駆除の対応を数多く行ってきましたので、撃退音によるムクドリ駆除に限界を感じた方は一度ご相談ください。